膝の痛み…

腕・脚

 膝の痛みを訴える患者さんは、女性が多い印象があります。

初めは、立ち上がるとき、階段の上り下り、自動車の乗り降りなど、限られた動きの時に痛みや違和感が生じる程度のもので、しばらく安静にしていると痛みが治まるので、あまり気にならなかったのが

そこに、
・買い物などで長時間歩いていた
・つい長話になって立ちっぱなしで何時間もいた
・急に冷えてきたときに、スカートだった。
・長時間、あまり上等ではない椅子に座ってお茶をしていた
(女性らしい例ばかりですが、実例です。)

などの後に
・急に痛みが強くなってきた
・膝が曲がりにくくなって、スムースに歩けなくなった
・片方の膝が腫れてきて、痛みだした

そこで、整形外科に受診されてエックス線検査を受けられると
・軟骨がすり減っている、もしくはその表面がスムースではない…
・半月板が少し傷んでいる
・骨棘といって、本来はないはずの棘のような骨ができている、あるいはできかけている

そして、「変形性膝関節症」と診断を受けられることが多いように思われます。

「変形性膝関節症」は、膝関節を覆っている軟骨がすり減ることで起きる病気とされます。

軟骨がすり減って、骨と骨が直接こすれあう・・・痛そうですよね。

でも、いきなりそんな状態になってしまうものでしょうか?

エックス線画像で確認できる、微細な異状をとらえることも大切ですし、関節リウマチや痛風など他の病気との鑑別も必要です。

ただ、膝関節は、骨と軟骨とだけで構成されているわけではありません。

膝関節を運動させているのは、筋肉の働きです。
大まかに、膝を伸ばすのは、大腿(ふともも)の前側の筋肉=大腿四頭筋。
曲げるのは、大腿の後側の筋肉=大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋(これらを合わせてハムストリングといいます。いわゆるハムの由来です。)

膝にトラブルを抱えている患者さんは、まずこれらの筋肉の異常があります。

ひとつのテストとして、「膝のお皿」=膝蓋骨の動きを見ます。
余談ですが、半月板と膝蓋骨を混同されている方が結構多くいらして、膝の前から手で触れることができる骨が膝蓋骨で、半月板は膝関節内部にあって衝撃を吸収するコラーゲン繊維でできている軟部組織です。

脚を伸ばして、膝蓋骨を上下左右に動かしてみると、膝に痛みがある方は、まずここで引っかかります。

スムーズに動かない。

膝蓋骨は大腿四頭筋の腱にあって、他の骨と直接接触しない「種子骨」と呼ばれる骨です。
つまり、大腿四頭筋の状態が直接影響します。

ですから、まずこの大腿四頭筋の硬化を緩めることを考えます。

大腿四頭筋は、骨盤の上部からのびていく筋肉ですから、腰の筋肉とも関わってきます。

今日の患者さんは、80歳前の男性でしたが、左膝の内側の痛みに対して、右腰の筋肉の硬化を見つけ、緩めることで痛みが減りました。

このような例はたくさんあります。

膝の痛みは、確かに膝関節内の異常が原因となることもありますが、転倒やスポーツ障害ではない、徐々に進行していくような痛みについては、エックス線画像では映らない筋肉に原因があることがあります。

そもそも、「水がたまる」関節は膝だけですよね。

それについては、また今度

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