もどかしさが…

日常雑感ブログ
鳥取で、大きな地震がありましたね。
治療院でも結構揺れて、モンステラの葉が左右に首を振っていました。
揺れる前に、それがわずか数秒前でも、スマホが警告を鳴らしてくれるようになったのは、やはり「ありがたいこと」だと思います。
不意を襲われるよりは、少しでも身構えられるだけで随分違うと。
今回は施術の最中でしたが、患者さんに対しても、瞬時にしろ心配りの余裕ができるのは、ありがたい。
それにしても4月の熊本といい、地震が多くなりました。
21年前の阪神大震災から、日本は明らかに地震の活動期に入っているようですね。
戦後の50年間が、あまりに静かだったのか。
被災された方々に、お見舞い申し上げます。
でも、いつ自分の身に降りかかってもおかしくはないと、覚悟しておかないといけないのでしょう。
さて、先日から、共通の「もどかしさ」を抱えた患者さんが続けて来院されました。
50代半ばの男性。
5年ほど前に、腕の痛みを訴えられて来院され、週一回の施術、約1か月でほぼ症状が治まっていただき、そのまま経過されていました。
ところが、今回指のしびれを感じて、再来院。
首を後ろに倒して天井を見上げるようにしてもらうと、片方の腕全体にしびれが出る。
これだけでも、頸椎の症状が考えられます。
頚部を触診すると、やはり肩から腕にかけての筋肉の硬化を認めます。
「病院へ行っても、レントゲンは撮ってくれても、そこまで触ってはくれないものなぁ・・・」
男子高校生のサッカー少年。
走ったり、特定の方向へ蹴ったときにだけ、腰に強い痛みが出る。
整形外科にてレントゲン検査でも、異状は認められず、鎮痛薬・湿布薬の処方で「休養させながら様子をみましょう。」
但し、これまでも太ももの肉離れや「シンスプリント」(運動選手によくみられる脛(すね)の下の方の痛み)の疑いとの診断は受けていたそうですが。
触診すると、サッカー選手らしい立派な「お尻と太もも」ながら、筋肉の質としてとても硬い。
小さい頃から、「体が硬い」と言われてきて、今は正座やあぐらもほぼできない状態。
施術後は、楽に正座ができるようになり、本人も「あれっ?」と驚いておられました。
もちろん、腰も軽くなられたようです。
50代半ばの女性。
パーキンソン病の診断を受けておられ、症状の進行は顕著ではないものの、
片方の脚の振戦がとまらない。
ご自分の意志とは関係なく、常に脚が規則的に揺れている。
仰向けに寝ておられても、常に足のつま先が左右に揺れている状態。
さらに、最近になってその脚全体に痛みが出て来られている。
パーキンソン病の薬剤調整の入院をされて、処方はされておられるものの、この振戦と痛みは治まらず。
パーキンソン病の方の中には、手足をくねらせる「舞踏」様と呼ばれるような激しい振戦の方もおられます。
この方の場合は、そこまで激しいものではありませんが、睡眠時以外は常に片方の脚が揺れている。
御本人にとっては、とてもストレスのかかる、不快な、不安な状態だと思います。
ところが、パーキンソン病としての症状は軽微と見なされるのか、病院ではあまり親身になってもらえない印象を持たれている。
そこで揺れている脚を慎重に触診していくと、膝の裏と足底に「震源地」となっている筋肉がある。
他の部分は、動いていないのに、その部分の筋肉が2~3㎝位の範囲で、周期的な収縮を繰り返している。
その収縮を治まるように、指圧していくと、徐々に動きが小さくなり振戦が止まりました。

ただ、指を離してしばらくすると再び揺れだします。

ジストニアという神経の病気がありますし、もう少し詳しい専門的な診断が必要なのかもしれませんが、とにかく揺れを少しでも止めたい。

睡眠時以外は、常に筋肉が動かされているのですから、疲労も蓄積され、それが、痛みを引き起こすのではないかと考えられます。

実は、この患者さんも5年ほど前に、3か月ほど当院に通院されていたのですが、症状の改善が見られず、遠のいておられました。

しかし、その時と比べて揺れ方が大きくなり、痛みまで出てこられてまたお越しになられました。

 

先のサッカー少年は、大学時代の友人のご子息で、そのお母さんとも5年ぶりの再会でした。

 

いくつかの共通点のある患者さんのお話でした。